「レンコン掘り体験ってめずらしいですね」とよく言われます。
今さらですが、そもそもなぜレンコンを植えたのかを書いておこうと思います。
レンコン畑は、百菜劇場が借りる前は田んぼでした。
私のような移住者がはじめに貸してもらえる田んぼというのは、
耕作条件があまりよくないことが多いです。
かつて瓦の原料にする粘土を掘り上げていたそうで、まわりより低く、常に水が溜まっていて、
トラクターが沈んでしまう田んぼでした。
(耕作条件のよい田んぼだけ借りればいいじゃない、と思われるかもしれませんが、
そういうわけにもいかないんですよね〜。そこは説明が長くなるので省略します。)
そんな沼のような田んぼを借りてしまったので、いっそのことレンコンを植えよう!
と、今思えばかなり軽いノリでレンコンを植えました。
近くにレンコン農家さんがいて、種レンコンを譲ってくれたという背景もあります。
レンコンは土に合っていたようでいっきに増えましたが、収穫が想像を絶する大変さでした。。
大きな産地であれば、レンコン収穫用の機械がありますが、
15アール程度のレンコン畑でそんな機械を買うこともできず・・・手で掘るしかありません。
困っていたところ、「レンコン掘ってみたい」という声を聞くことがあり、
レンコン掘り体験会を開催し、自分で掘ってもらうことにしたのです。
出荷しようと思うと、折ってはいけないし、時間がかかりすぎるし、割に合わない!
となりますが、体験してもらえば折れたレンコンも大切に食べてもらえるし、
泥んこになるのも楽しんでもらえました。
ちなみに、よく、参加者に「レンコン農家さんて大変ですね」と言われますが、
本物のレンコン農家は機械で掘ります!これはあくまで体験です!というのを伝えます。
レンコン掘りはめずらしいので、遠方からのお客さんも多く、
年に100人ぐらいの人が掘りに来てくれました!
昨年度は、大阪のある企業の労働組合から「社員のレクリエーションでレンコン掘りがしたい」
と相談があり、1日で60人の受け入れをしました。
レンコン掘りだけでは1日持たないので、畑のハーブでブーケづくり、草木染め、焼き芋などもしました。
集落営農組合の駐車場とテントをレンタルし、地元の飲食店にお昼ごはんをお願いしました。
大きな企業なので予算にゆとりがあり、お客さんも楽しんでくれて、百菜劇場も潤って、
地元の人にもお金を払えて、レンコン畑も整備され、まさに三方よしな企画となりました。
そんなわけで、思いのほかレンコン畑は百菜劇場にいろいろな可能性をもたらしてくれました。
何よりも、夏に青々と繁る蓮の葉っぱや、思わず立ち止まってしまうほど綺麗な蓮の花を、
集落の人が見て、「あのやっかいな田んぼをレンコン畑にするなんて誰も思いつかなかった」
と、おもしろおかしく話題にしてもらえることがうれしいです。
(ついでに言うと、少しマニアックな話ですが、
田んぼをレンコン畑にしたことで、お米の生産調整を免除されている、というのもありがたいです。)
とはいえ、レンコン畑を維持するのは大変です。
毎年掘らないとどんどん根っこが混んできて、レンコンの質が落ちます。
それから、レンコン掘り体験したあとにレンコン畑をまた平らに戻すのが、とても大変です。。
トラクターが入れないため、手作業でしています。
あと、湖が近いので、ガマとかヨシがどんどん生えてきて、それの除草作業も大変です。
そういった作業にかかるコストを考えると、レンコンを植えたことを後悔することもありますが、
レンコン掘り体験の参加者をもっと増やしたり、昨年度みたいに企業とコラボ企画をしたり、
工夫次第で、レンコン畑はまだまだお金を生み出せるはず!と思っています。
もはや、田んぼに戻すのは不可能と思われるので、
レンコン畑の活用法について、なにかよいアイデアがあれば教えてください。
(こないだ農産物の流通に詳しい人に、蓮の葉っぱを売ったら?と言われました。)
よろしくお願いします!
写真は労働組合のレクリエーションでレンコン掘りをした時のものです。
自分もここに就職したいと思うほど、協力的でいい人たちでした・・・
ひろべ
*レンコン掘り体験の募集はこちら→http://blog100seeds.jugem.jp/?eid=1276405
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